芸術とデザイン | 青色(ブルー)の持つ力と特徴

色彩理論ブルー色彩理論:青色の考察

Color Scheme - 2018 - Three Philosophers

男女ともに人気のある色がこの青です。一点の曇りもない青い空を見ると少年時代の楽しい思い出や仕事が順調な時の幸福感が喚起されてくるようです。色合いにもよりますが、集中力が向上し、思考が刺激され、精神的な透明感を得られることが証明されていて、仕事・勉強両方に向いているそうです。

波長域

波長
380nm~450nm
450nm~495nm
495nm~570nm
570nm~590nm
オレンジ 590nm~620nm
620nm~750nm

色彩理論:カラーチャート

捉えどころの無い紫からやや太い波長になったのがブルーです。前述のように澄んだ青い空は見る人の気持ちを爽快にしてくれますが、緑のよう安定感はなく、不安な状況も作り出します。脈や呼吸にも影響を与え、音楽的に例えるならば二拍子のような強力な推進力を持ち、精神的圧迫も生じさせます。

青色の効果

ポジティブ のどかさ、平和、静かな海、澄んだ空、透明性、呼吸
ネガティブ 急かされる感じ、速い脈拍、動悸、鬱

上記のような青の持つ二面性を把握しましょう。

名画の中の青色 ゴッホの作品の場合

ゴッホの絵画 水車、風景画

Le Moulin de la Galette - 1886 - Vincent van Gogh

ゴッホの風景画。ホワイトと混じりあった明るい青が幸福感をもたらし、痩せた木々にさえもポジティブな印象を与えています。

名画の中の青色 モネの作品の場合

モネの絵画 海

Open Sea, Stormy Weather - 1880 - Claude Monet

モネの作品。荒れる海。ここでの青は大気や水を表現しているというよりは、混沌とした雰囲気の醸成に一役買っています。

名画の中の青色 ゴッホの作品の場合 その2

ゴッホの絵画 カラスのいる麦畑

Wheatfield with Crows - 1890 - Vincent van Gogh

再びゴッホの風景画です。世を去る月に描かれた作品として有名です。深みのある青い空と、飛び交うカラスが死を暗示しているとして取り上げられることも多い作品です。青の持つ独特な力を感じ取ってみましょう。

まとめ

このようにブルーは効果も絶大ですが性質に二面性がありますので、注意が必要な波長域と言えるでしょう。リラックスや瞑想の助けにも用いられる青ですが、その独特な機能性を考えたとき、トーンをしっかりと調整することが不可欠です。また、PCのアプリケーションなどではイエス・ノー的な二者択一の状況での導入が効果的だと思います。