タイポグラフィ | 書体:COPPERPLATE GOTHIC

デザインフォントファミリータイポグラフィ:コッパープレート

Typography - 2025 - Three Philosophers

Copperplate Gothicは銅板印刷の文字を起源として20世紀初頭に制作された書体です。フォントの角にわずかにセリフがついていますが、これは銅板に彫った文字の視認線を高めるための強調線であり、その名残が現在のこの書体の特徴の一つとなっています。

Copperplate/コッパープレートは17世紀に英国で流行した筆記体に似せた活字書体の総称でもあります。

Copperplate Gothicの種類

フォント名 ウェイト
Copperplate Light 細い書体
Copperplate Regular レギュラー
Copperplate Bold 太い書体
Copperplate フォントの見た目

Mac OS Sierraには無印のCopperplateがバンドルされています。太さはLight, Regular, Boldの3種類です。画家の名前を参考例に使用してみましたが、文字間のゆとりが名前に格式やバリューを与えてくれます。(すでにブランド感たっぷりです。)

Copperplate フォント 比較

Copperplateのデザイン事例

Trajanでトラヤヌス帝が「勝利の宣言」をしたごとく、このカッパープレートも文字のプロポーションや間隔による重厚感で格式を与え、ブランド醸成していくことを得意とする書体でしょう。
作品例をご覧頂くと分かりますが、コッパープレートはとても横長ですので、機動性というか、先進性のようなものも感じさせます。

Copperplate(コッパープレート)の使用・デザイン例

Copperplate Gothicの使用例

ディーン アンド デルーカ(DEAN N DELUCA)もこのカッパープレートゴシックをロゴに用いてブランディング展開しました。

ディーン アンド デルーカとCopperplate Gothic

写真ですと特徴であるセリフがほぼ確認できませんが、その高級感により、店舗のあるニューヨーカーの心を掴みました。

まとめ:Copperplate

Copperplateは基本となる書体そのものが素晴らしいですが、おまけのようなセリフや文字間のゆとりが相まって、これだけの格式や高級感を醸成するのですから不思議なものです。
世界的に見ましても、文房具や名刺のほか、法律事務所、銀行などにもエッチングされるなど様々な用途・場所で活躍しています。
セリフの取れたSackers Gothicという書体もあるそうで、イラストなどを添えた銅板っぽい演出とともに用いられることが多いようです。